明日、八王子中屋ジムの林崎智嘉志が兵庫県明石市にてアウェーで試合を行う。

相手はここまで5戦5勝4KOの嶋津選手。

チカシは前戦を良い所無く和歌山の地で判定で敗れた。今度の試合は正念場だ。

彼は身体能力が極めて高いタイプで、しかしそれを少ししか今まで試合で発揮できなかった選手。

たまにいるんだジムでは信じられないぐらい強いのに、試合では信じられないくらい普通の選手。

彼に足りないものはなんだろうか、とジムスタッフは考えた、

結果、皆が思ったことは彼が考えないから、ということだった。

それができたら、きっと自分でも信じられない風景が見えるはずだ。

相手の数字は本物なのか、自分の数字は実力なのか、、

チカシの決意が思考を伴えば、きっと。

こんなに楽しみにしているのに、観戦に行けないのは残念。

明日はジムで留守番して吉報を待つ。



（自分に乗って、自分を動かすのだ！がんばれチカシ！）

昨日の試合、八王子中屋ジムから出場した元ラガーマン、米重貴博は初回にダウンを奪われ、その後盛り返すも０ー３の判定負け。ほろ苦いデビュー戦となった。

試合が決まってから突っ込みどころ多い選手達同士、レベルはともかくとして、そのキャラクターが楽しみなマッチメイクとなった。


（なんせ、こんなですもの。）

日本ではまだまだ珍しい、ヘビー級の一つ下のクルーザー級。

元ラガーマンvs元ちびっ子相撲

タトゥーvsリーゼント

30代vs10代

応援100人vs地方

普通の４回戦なら、何か一つでも良いので楽しみ方を提示してくれたら十分なのに、この二人はあらゆる角度から、試合が始まるその瞬間まで楽しませてくれた。

そして肝心の試合は、

初回にリーゼントの右ストレートが火をふき、倒れる３０代、

反撃する元ラガーマン、耐える１０代、

押し合いで力を発揮する元ちびっ子相撲に対し、応援１００人の声と共に馬力を見せる、

技術は共にまだまだだったけれど、会場は盛り上がり、しっかりと前座の役目を両者が果たした。楽しめる試合だった。

敗者の米重は怪我を負ったけれど、大きな経験を積んだ。

結果は出なかったけれど、次にまた繋がる試合を見せてくれた。

岡山からやってきたリーゼント、またいつか会いましょう。１０代らしからぬ落ち着きと試合で見せた根性、キャラを守るその姿勢、彼はプロだった。

彼等は試合のいろいろな形での楽しみ方を見せてくれた。

米重の次を期待する。


（半分アンパンマンみたいになっちゃったけどね。）

ただ今、これから始まる試合ラッシュに向けての準備中。

明日は３人のアマ選手がプロテストを受ける。

いずれの選手も十分、基礎を積んできたのできっと良い結果を出してくれるはず。


（ほら、もうプロみたい。）

お客さんのいる場所で、プロと呼べるようなパフォーマンスを見せられるようになる為、彼等はずっとアマで経験を積んできて、明日のテストを迎える。

そんなに準備をしても当日は緊張するもので、そんな時に出せるものが自力であり、基礎力だったりする。

全ての下準備は表に出る時のため。

大抵のことは、準備段階で８割方終わらせるもので、

残りの２割を自分のものにするため、今日も自分達はがんばっている。