(嗚呼、こんなはずでは、、、)
12月8日(土)、早朝の今、LAの空港にいる。
本当はもうラスベガスに入っていたはずなんだが、ちょっとした手違いでまさかその後の全てのフライトに間に合わず、
結局カンクン→メキシコシティ→LA→ラスベガス、
までの全ての航空券を再購入しなければならなくなってしまったんだ。
経費を安く抑えようと粘って航空券を探したが、結果としては粘らずに購入するより遥かに高額を支払う事になってしまった、、、
今までにもそんな経験は何度かあった。
難しい所だ、
粘らなければと一般的に手頃なチケットは手に入るかもしれない、しかしそのお手頃価格が中々、今の自分、ジムには厳しい金額なのだ。それでは早めに購入したとして、しかし予定が変更する事だってある。
ただ粘った結果よかった事も何度もある。しかし何度か起きてしまうミスにその全てを潰されてしまうんだ、まぁ、それを起こすのはいつも自分自身だけれど、、、
これはきっと航空券だけに限った事じゃない、自分は試されているのだ、”決断力”というものを、あれ、大げさですか?
でも、本当にそう思うのだ。これはお金だけの問題ではない、そこにそそぐ時間とエネルギー、
もしも正しき決断が出来ていたのなら、きっとすぐに次のやらなければならない事に移れるはずなんだ。しかし、だが、次の用件で無駄に時間とエネルギーを注ぎまたミスをしたりするのだろうけれど、、
まぁ、今回は予定通りにいかなくなった時の”判断力”も鍛えられたと考えるべきなのだろうか。
しかし、時間とエネルギーはその後の頑張りで取り戻せそうな気がするが、現実的なお金はちょっと、、
時間とエネルギー、そしてお金、今後しっかりと考えていかなければいけないと思った。ちょっと考えるのが遅いか。
しかしこんな疲れているときこそ、チャンスを逃さないよう前を向きたい。まぁ、前には何が見えるのか定かではないけれど、、、
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(マッチョへの追悼も、、)
WBC総会、自分達の意見を主張出来る最大の場、ランキング委員会に出席し、その結果は、荒川仁人は相手のエストラダと対戦、ランキングは1位から2位への1ランクダウンで落ち着いた、という形になった。
ランキング委員会時、難しくとも自分達のTKO勝ち、またはノーコンテストを主張するつもりだった。
けれど、スレイマン会長、ビックリする位にこちらの話しを少しもさせてくれなかったんだ。
もう、僅かでも触れるな、と言わんばかりだった。
会場に姿を見せていたエストラダ陣営も黙ったままだった。
もう誰もがあの試合に大きな過ちがあったことを認めていたんだ。
もうここから次に繋げるためだけに動くべきだ、と判断し、完璧に切り替えた。
さっそく再戦相手となるエストラダのマネージャーと話しをした。
アメリカ等での試合の可能性もあるのを感じている。
全てはまた動き出した、前へ前へ、ただ行き過ぎないようには気をつけているけれど。
それにしても、こちらはかなりいろいろなパターンを考えて、マイクの前に立ったのに、あんだけいっさい喋らせてくれなかった事、驚いた以上にやはり結果の酷さは相当だったのだと、改めて感じさせた。
スレイマン会長を必死で喋らせた荒川はたいしたもんだ。まぁ、自分に対してお前はもう黙ってろと言われていたようなもんだけど、、、
今度WOWOWのエキサイトマッチでこの因縁となってしまった試合が放送される予定、どうか皆さんにも見てほしい。
明日、カンクンを出てメキシコシティ、そこからロス、べガスへと向かう。
(青い海、白い砂浜、とは無縁に続く様々な作業、、)
ただ今、カンクンのWBC総会に来ている。
もちろん、先日の荒川仁人の試合に関してや、またチャーリー、淵上、ユース王者になった野崎などの今後の為のアピールの場としてがんばりに来ている。
八王子中屋ジムのプロモーション活動も。
自分の新たな、または更なる人脈も。
日本に残してしまった作業もここで。
外は暖かい、皆泳いだり、飲んだりしている。
荒川には取り敢えずそういう事をして心と身体を休めてほしい。どうせ日本でまたがんばって練習するのだから。
個人的には海外で大事にいらない程度に、危険な目に合ったらどうだろうかと、彼によく進めている。
練習とはまたひと味違った経験が積めると思うよ、仁人。
まぁ、役にはあんまり立たないのを自分が体現しているわけだけど、、、
日本では本日4回戦、林崎智嘉志が、明日、8回戦の林和希が復帰戦を行なう。
個人的に楽しんでみたくなるような動きをしてくれる選手達だけど、とりあえず結果を出してね二人とも。
皆、それぞれが各々のやり方で、いろいろな考えで、行動で、各地でがんばっている。
大事なのは結果、そしてもっと大事なのはその結果の先の未来。それを実現させる為にがんばる今、明日もそんな日となるか。
自分が一番がんばらないといけないんですね、きっと。がんばります。
「試合の前まではアウェーでということで大変かもしれないが、試合が始まってしまえばそんな事は関係ありません。今回の試合はレフェリーやジャッジの3人もアメリカ人で集めました。」
荒川仁人の世界ライト級王座挑戦者決定戦の4日前、元WBC本部のあったソカロで行なわれたWBC定例会の中でホセ・スレイマン会長は荒川に対し、そう声をかけてくれた。
実際にはスレイマン会長が言う程、試合前にアウェーの雰囲気も不利だと感じた事もなかった。むしろ歓迎を受け、より良い準備ができていると感じた。そんな思いは入場し、試合開始のゴングが鳴ってからも変わらなかった。
しかし、試合が始まると状況は次第に信じがたいものになっていった。
序盤、手数こそ少なかったが荒川は印象付けるパンチをボディを中心に当て、対するエストラダはガードの上であったが手数で上回った。そうした4回の公開採点、ポイントは思いのほかエストラダ断然有利の3-0(40-36,39-37,39-37)、果たしてそれほど離れた採点となるのが正しかったのか、厳しい立ち上がりとなった。
そして5回、問題が浮き彫りになりだす。荒川のパンチで切ったはずのエストラダの左目上のカットが荒川のヘッドバッドとなり、WBCルールーー故意でないヘッドバットで切れた傷は切れなかった側の減点となるーーとして荒川は減点された。
ポイントを離され、負傷判定にしないために右フックを封じられた荒川は、今度は積極的にジャブと左を使って攻撃的に出た。その戦術は効果的で相手からクリーンヒットを奪った。しかし、その攻勢も8回の公開採点でポイントには繋がっていなかった事が分かった。もう倒すか、止めさせるかしか勝利する道は荒川には残されていなかった。
その荒川の積極的な左によりエストラダは中盤から右目が腫れだし、終盤に入ると殆ど塞がった状態となった。その右目に対し、レフェリーがラウンドが始まる前に何度もチェックを入れていた。これでTKOでの勝利が見えてきたと自分達は手応えを感じると同時に、相手コーナー側が何やらレフェリーやリングサイドに陣取るWBC側に訴えかけている事に不安を覚えた。
そして試合の終わりは唐突に訪れた。
11回が始まる前、荒川の左で晴れ上がったはずのエストラダの右目は、荒川の故意ではない肘打ちで腫れたものであり、続行不可能なため判定となる、と告げられた。いつ当たったものなのか、その説明はいっさい無かった。
判定は3−0(92-98,91,99,92-98)の大差でエストラダの勝利となった。
試合後のスレイマン会長から直に言われた事は、リングの上で全てはレフェリーにゆだねられていた、との事だった。
しかしその後、そのレフェリー、ジャッジの話しを聞くにしたがい、極めて試合運営が尋常ではない状態だった事が分かった。
レフェリーは、5回のカットを自分はパンチだと思ったが頭だと、10回終了の際は肘打ちの減点も自分は確認出来なかったが、リプレイを見たというスーパーバイザーからの発言によりその判断に従い試合終了とした、と語っていた。
そして荒川のカットの減点が、試合途中に改めてリプレイ確認によりパンチのカットだと訂正されいたという。
その事実をレフェリーもジャッジも試合が終わるまでは知らなかったらしい。当然、荒川コーナーも、観客も同じであり、あるいはエストラダコーナーもそうではなかったか。
もし、試合中にそれを知れていれば荒川は右のパンチをより使う事が出来、更に試合を別の形に進めていたのは間違いない、我々は作戦を変更してでも勝利の為に対応していたはずだ。
過去に荒川は東洋の決定戦で微妙な内容でフィリピン人選手から、辛くも判定により東洋のタイトルを獲得したことがある。
当時、荒川の負けではなかったかと批判も受けた。試合後の印象では確かに相手優勢で終わったかもしれなかった。しかし、1回、1回ポイントを確実にどちらが取っていたかを見れば彼の判定勝利妥当だったはずだ。試合後の印象が一番結果に結びつくのならば、自分達はこれからそれにしたがった練習と試合をするつもりだ。自分達はいつだってルールの中で懸命に戦ってきた。
しかし今回については採点も結果も印象も、そしてルールさえもバランスが失なわれた中で荒川は戦っていた。どうすれば荒川は今回の指名挑戦者決定戦で勝つ事が出来たのか、そう思わざる得ないものとなった。
荒川仁人はプロとして早くはない22才でのデビューだった。
そこからから、新人王、日本、東洋と逃げずに進んだ末に今回のチャンスを掴んだ。それは間違いなく、最初からトップレベルにいる選手ばかりが成功の殆どを得る海外とは違う、日本ボクシングのシステムだったからこそ歩めた道だった。
日本ならトップでのスタートでなくても、大きなプロモーションでなくても、誰だって大きなチャンスを掴める事を荒川は、八王子中屋は証明したかった。そんな日本への感謝の気持ちを荒川は試合で体現してくれていたはずだった。
自分達は日本ボクシングを代表すると言わないまでも、彼がずっと戦ってきたライト級の日本代表者として、今まで戦ってきた相手の分、応援してくれている、期待してくれている人達の気持ちと共にこのメキシコにやってきた。
それは相手のエストラダ側も一緒だったはずだ。彼も自分達と同じくメキシコ人としての誇りを持ってリングに立っていたはずである。
その間に中立の立場で構えていてくれるのがレフェリーであり、ジャッジでありそれを統括するのがWBCなのだと自分達は思っていた。
しかし、荒川、八王子中屋陣営はこの試合がアウェーでの戦いである事を、どんなに周囲に中立だとで言われようと、少しもその意識を緩めなかった。
自分達は採点のあまりの開きに驚きと怒りを覚える以上に、試合の中ではそれらを受け入れ、そこからどうすれば勝利出来るのかを必死に考え実行に移していた。それは間違いなくアウェーに向かう者の最低限、持たねばならない意識であったと思う。
そして荒川はやはりアウェーのようになってしまったリングの上でも自力で勝利を掴むチャンス、TKOでの勝利まであと僅かと迫まる動きを見せてくれた。
しかしそのチャンスはリングの外により摘み取られた。
果たして試合の流れ、結果は正しかったのか?
過去から今までWBCと日本は数多くの世界戦を共に行ない、互いを尊敬し合ってその絆を深めていたと自分達は思っている。
だからアウェーの地であるが故、気持ちを緩めなかったとしても、それと同じくらいの信頼を寄せてメキシコへやって来た。その信頼たる理由、それはWBCに対する尊敬から、それだけだった。
自分達はそんな今までの日本ボクシングとWBCの大切な関係を自らの手で壊そうとは少しも思っていない。むしろ更なる結びつきの一人になれる事を誇らしく思っていた程だ。
しかし、ここで自分達が訴えかけなければ、この先、同じような状況を同国の選手達、あるいはメキシコではない他国の選手達がここメキシコでまた味わう事になるのではないか、それはニュートラルな総括団体としての存在の意義に関わる問題ではないのだろうか、そう感じたのだ。
自分達は今回、起きた事、その結果を”事件”だと認識している。
12月2日から開催されるWBC総会に荒川仁人を連れて行く事を八王子中屋ジムは決めた。
多分、試合後に鼻と右の眼窩底骨折 が発覚したエストラダと総会で再会する事はないと思う。
WBC総会ではこの試合について正式に抗議するつもりだ。選手の叫びも聞いてほしい。
そして今一度、その試合の結果について真実と結果、その先の事を教えてほしい。世界ボクシング団体のリーダーたるWBCの誇りと尊厳のもとに。
このような形でルールをも変えられてしまうような判定で終わる試合に、悲しみを覚えているボクシングのファンの方々、また文字という素晴らしい術でボクシングを表現するマスコミの方々、どうかご声援、ご協力の程、よろしくお願い致します。
今後、このようなことが起こらないきっかけとなる事を願い、WBC総会で訴えかけていきたいと思います。
またこの試合は、WOWOWのエキサイトマッチにて放送される予定です。もし放送された際は、どうか皆様の目でもこの試合の真実を見てみて下さい。
何卒よろしくお願い致します。ありがとうございました。
八王子中屋ボクシングジム
プロモーター 中屋一生
■ 写真提供:こんどうさん
メキシコまで行って撮影してくれた、ジム練習生のこんどうさん。上の二枚の他にも、写真がUPされています。
◎こんどうさんの写真館 Nihito Arakawa VS Daniel Estrada
写真は、この後追加される予定です。
荒川仁人の世界ライト級王座挑戦者決定戦の4日前、元WBC本部のあったソカロで行なわれたWBC定例会の中でホセ・スレイマン会長は荒川に対し、そう声をかけてくれた。
実際にはスレイマン会長が言う程、試合前にアウェーの雰囲気も不利だと感じた事もなかった。むしろ歓迎を受け、より良い準備ができていると感じた。そんな思いは入場し、試合開始のゴングが鳴ってからも変わらなかった。
しかし、試合が始まると状況は次第に信じがたいものになっていった。
序盤、手数こそ少なかったが荒川は印象付けるパンチをボディを中心に当て、対するエストラダはガードの上であったが手数で上回った。そうした4回の公開採点、ポイントは思いのほかエストラダ断然有利の3-0(40-36,39-37,39-37)、果たしてそれほど離れた採点となるのが正しかったのか、厳しい立ち上がりとなった。
そして5回、問題が浮き彫りになりだす。荒川のパンチで切ったはずのエストラダの左目上のカットが荒川のヘッドバッドとなり、WBCルールーー故意でないヘッドバットで切れた傷は切れなかった側の減点となるーーとして荒川は減点された。
ポイントを離され、負傷判定にしないために右フックを封じられた荒川は、今度は積極的にジャブと左を使って攻撃的に出た。その戦術は効果的で相手からクリーンヒットを奪った。しかし、その攻勢も8回の公開採点でポイントには繋がっていなかった事が分かった。もう倒すか、止めさせるかしか勝利する道は荒川には残されていなかった。
その荒川の積極的な左によりエストラダは中盤から右目が腫れだし、終盤に入ると殆ど塞がった状態となった。その右目に対し、レフェリーがラウンドが始まる前に何度もチェックを入れていた。これでTKOでの勝利が見えてきたと自分達は手応えを感じると同時に、相手コーナー側が何やらレフェリーやリングサイドに陣取るWBC側に訴えかけている事に不安を覚えた。
そして試合の終わりは唐突に訪れた。
11回が始まる前、荒川の左で晴れ上がったはずのエストラダの右目は、荒川の故意ではない肘打ちで腫れたものであり、続行不可能なため判定となる、と告げられた。いつ当たったものなのか、その説明はいっさい無かった。
判定は3−0(92-98,91,99,92-98)の大差でエストラダの勝利となった。
試合後のスレイマン会長から直に言われた事は、リングの上で全てはレフェリーにゆだねられていた、との事だった。
しかしその後、そのレフェリー、ジャッジの話しを聞くにしたがい、極めて試合運営が尋常ではない状態だった事が分かった。
レフェリーは、5回のカットを自分はパンチだと思ったが頭だと、10回終了の際は肘打ちの減点も自分は確認出来なかったが、リプレイを見たというスーパーバイザーからの発言によりその判断に従い試合終了とした、と語っていた。
そして荒川のカットの減点が、試合途中に改めてリプレイ確認によりパンチのカットだと訂正されいたという。
その事実をレフェリーもジャッジも試合が終わるまでは知らなかったらしい。当然、荒川コーナーも、観客も同じであり、あるいはエストラダコーナーもそうではなかったか。
もし、試合中にそれを知れていれば荒川は右のパンチをより使う事が出来、更に試合を別の形に進めていたのは間違いない、我々は作戦を変更してでも勝利の為に対応していたはずだ。
過去に荒川は東洋の決定戦で微妙な内容でフィリピン人選手から、辛くも判定により東洋のタイトルを獲得したことがある。
当時、荒川の負けではなかったかと批判も受けた。試合後の印象では確かに相手優勢で終わったかもしれなかった。しかし、1回、1回ポイントを確実にどちらが取っていたかを見れば彼の判定勝利妥当だったはずだ。試合後の印象が一番結果に結びつくのならば、自分達はこれからそれにしたがった練習と試合をするつもりだ。自分達はいつだってルールの中で懸命に戦ってきた。
しかし今回については採点も結果も印象も、そしてルールさえもバランスが失なわれた中で荒川は戦っていた。どうすれば荒川は今回の指名挑戦者決定戦で勝つ事が出来たのか、そう思わざる得ないものとなった。
荒川仁人はプロとして早くはない22才でのデビューだった。
そこからから、新人王、日本、東洋と逃げずに進んだ末に今回のチャンスを掴んだ。それは間違いなく、最初からトップレベルにいる選手ばかりが成功の殆どを得る海外とは違う、日本ボクシングのシステムだったからこそ歩めた道だった。
日本ならトップでのスタートでなくても、大きなプロモーションでなくても、誰だって大きなチャンスを掴める事を荒川は、八王子中屋は証明したかった。そんな日本への感謝の気持ちを荒川は試合で体現してくれていたはずだった。
自分達は日本ボクシングを代表すると言わないまでも、彼がずっと戦ってきたライト級の日本代表者として、今まで戦ってきた相手の分、応援してくれている、期待してくれている人達の気持ちと共にこのメキシコにやってきた。
それは相手のエストラダ側も一緒だったはずだ。彼も自分達と同じくメキシコ人としての誇りを持ってリングに立っていたはずである。
その間に中立の立場で構えていてくれるのがレフェリーであり、ジャッジでありそれを統括するのがWBCなのだと自分達は思っていた。
しかし、荒川、八王子中屋陣営はこの試合がアウェーでの戦いである事を、どんなに周囲に中立だとで言われようと、少しもその意識を緩めなかった。
自分達は採点のあまりの開きに驚きと怒りを覚える以上に、試合の中ではそれらを受け入れ、そこからどうすれば勝利出来るのかを必死に考え実行に移していた。それは間違いなくアウェーに向かう者の最低限、持たねばならない意識であったと思う。
そして荒川はやはりアウェーのようになってしまったリングの上でも自力で勝利を掴むチャンス、TKOでの勝利まであと僅かと迫まる動きを見せてくれた。
しかしそのチャンスはリングの外により摘み取られた。
果たして試合の流れ、結果は正しかったのか?
過去から今までWBCと日本は数多くの世界戦を共に行ない、互いを尊敬し合ってその絆を深めていたと自分達は思っている。
だからアウェーの地であるが故、気持ちを緩めなかったとしても、それと同じくらいの信頼を寄せてメキシコへやって来た。その信頼たる理由、それはWBCに対する尊敬から、それだけだった。
自分達はそんな今までの日本ボクシングとWBCの大切な関係を自らの手で壊そうとは少しも思っていない。むしろ更なる結びつきの一人になれる事を誇らしく思っていた程だ。
しかし、ここで自分達が訴えかけなければ、この先、同じような状況を同国の選手達、あるいはメキシコではない他国の選手達がここメキシコでまた味わう事になるのではないか、それはニュートラルな総括団体としての存在の意義に関わる問題ではないのだろうか、そう感じたのだ。
自分達は今回、起きた事、その結果を”事件”だと認識している。
12月2日から開催されるWBC総会に荒川仁人を連れて行く事を八王子中屋ジムは決めた。
多分、試合後に鼻と右の眼窩底骨折 が発覚したエストラダと総会で再会する事はないと思う。
WBC総会ではこの試合について正式に抗議するつもりだ。選手の叫びも聞いてほしい。
そして今一度、その試合の結果について真実と結果、その先の事を教えてほしい。世界ボクシング団体のリーダーたるWBCの誇りと尊厳のもとに。
このような形でルールをも変えられてしまうような判定で終わる試合に、悲しみを覚えているボクシングのファンの方々、また文字という素晴らしい術でボクシングを表現するマスコミの方々、どうかご声援、ご協力の程、よろしくお願い致します。
今後、このようなことが起こらないきっかけとなる事を願い、WBC総会で訴えかけていきたいと思います。
またこの試合は、WOWOWのエキサイトマッチにて放送される予定です。もし放送された際は、どうか皆様の目でもこの試合の真実を見てみて下さい。
何卒よろしくお願い致します。ありがとうございました。
八王子中屋ボクシングジム
プロモーター 中屋一生
■ 写真提供:こんどうさん
メキシコまで行って撮影してくれた、ジム練習生のこんどうさん。上の二枚の他にも、写真がUPされています。
◎こんどうさんの写真館 Nihito Arakawa VS Daniel Estrada
写真は、この後追加される予定です。
(手にあるシルバータイトルのベルト、世界挑戦権ばかり考えていたので殆ど忘れていた。が、りっぱなつくりにベルトにたいしてもやる気がます我々だった。)
荒川仁人のWBC世界ライト級挑戦者決定戦&WBCシルバータイトルマッチの計量は無事に終わった。
まぁ、定かではないけれど、多分、計量での秤は少し軽く出るようになっていたのではないかと思う。
最初はデジタルで計ると言っていたのに直前になって秤を使うことに変更になったからだ。
相手は長身選手で減量に必死なのは会見で初顔合わせをして以来、すぐに分かっていた。お肌、顔はカサカサだ。
多分、僅かなところを落とすのが本当に大変だったと思う。荒川は体重をコントロールしてギリギリで計量を迎えた。
場合によってはパンツを脱いでちょうどのリミットになるはずなのを、デジタルの方で確認していたから。公衆の面前で公認されての全裸はさぞ気持ちよかったのではないかとも思ったけれど、まぁ、そうならずに済んだから良しとするべきだろう。
アウェーに来ているので、色々な事を考えた上で行動しないと行けない毎日だった。
日本から10名以上の応援してくれる方々が、この計量にも顔を出してくれた。
本当は計量後、もっと話して士気を高めたい思いがあったのだけれど、荒川に集中させる事と、体調を万全にさせる事、アウェーの戦いに皆さんを巻き込まない為、計量後はすぐにホテルで行なわれるルールミーティングへと向かった。
まぁ、道が混んでたり間違えたりですぐ出た意味はあんまりなかったけれど、、、皆、ごめん。
皆への思いは試合で、そしてその後の歓喜でお返しするしかないと考えています。
そんな行動等から自分は本当に仕事として、この競技に携わっているのだと改めて、少しだけ感じている。実際にしなければならない事はまだ出来ていないのだけれど。
こちらメキシコシティではお世話になっている方々がいる。メキシコ式でいろいろ勉強になっております。
アウェー、アウェーと言っているけれど実際はメキシコ、WBCの人達もとても優しく、尊敬の念を持って接してくれている。ただ隙をみせる事だけは出来ないと言う事だ。全ての責任は自分達にある。
忘れ物の多い、自分と会長をいつもカバーしてくれているのは大抵マネージャー、今留守のジムを守ってくれているのはチーフトレーナー、事務局長やトレーナーの人達、そしてプロの選手達。
そんな皆と一緒にがんばって試合に臨みたいと思います。
皆、ありがとう。
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issei nakaya
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